排ガス処理装置は、有害な排ガスを無害化するための装置であり、
環境保護や法規制遵守において重要な役割を果たします。
工業、商業、公共施設など、さまざまな分野で利用されています。
このメディアでは、もっとも主流な燃焼式排ガス処理装置について特集しています。
装置の選び方~メーカー選定までご紹介いたします。
Exhaust gas treatment equipment
排ガス処理装置とは?
排ガス処理装置は、有害な排ガスを無害化するための装置であり、
環境保護や法規制遵守において重要な役割を果たします。
工業、商業、公共施設など、さまざまな分野で利用されています。
Equipment type
排ガス処理装置の種類
排ガス処理装置では燃焼式が主流です。
燃焼式排ガス処理装置は、全体の市場シェアの約70%を占めています。
特に半導体製造などの分野では、効率的な有害ガスの分解と処理が求められるため、燃焼式の使用が
広まっています。
燃焼式
臭気ガスを燃焼し酸化分解することで処理する。
適応例
塗装・化学・印刷工場等のvoc
吸着式
活性炭素の吸着剤に臭気ガスを通し吸着させることで処理する。
適応例
VOC、硫黄系複合臭
薬液洗浄式
スクラバーと呼ばれ、酸性ガスアルカリ溶液、アルカリ性ガス、酸化剤溶液を噴霧方式等で加えることで、中和処理する。
適応例
食品・化学工場・廃棄物設備等の塩素系ガス
生物脱臭式
微生物の代謝機能を利用して、分解除去する。
適応例
汚泥・下水、L尿処理、家畜糞尿処理、水産加工排水処理の臭気
プラズマ式
プラズマ熱を利用して、ガス分解反応を起こし、有毒ガスを除害する。
適応例
食品工場・ごみ処理場等の食品臭、生ごみ臭
Combusion type exhaust gas treatment qeuipment
燃焼式排ガス処理装置とは?
このメディアでは、市場で高いシェアを占めている、燃焼式排ガス処理装置を特集しています。
なぜ燃焼式が選ばれるのか?
Reason for choosing
燃焼式排ガス処理装置が選ばれる理由には、以下の点が挙げられます。
- 高い分解効率:バーナーを使って高温で燃焼させることで、有害ガスを効率的に分解します。99%以上の分解効率を実現するため、厳しい排出規制を満たすことができます。
- 多様なガス処理: 一般的な有害物質だけでなく、複数の異なる化学物質を同時に処理できる点も魅力です。
- コスト効果:初期投資は他の方法より高いこともありますが、運転コストが比較的低く、長期的に見て経済的です。
4ステップで最適な装置がみつかる
燃焼式排ガス処理装置の種類
Equipment type
直接燃焼法
直接燃焼法では、排ガスをそのまま燃焼炉に送り込み、高温で燃焼させて有害物質を無害化します。この方法はシンプルであり、設計や操作が比較的容易です。しかし、燃料消費が多く、燃焼温度の管理が必要です。
触媒燃焼法
触媒燃焼法は、触媒を利用して低温で燃焼を促進し、有害物質を分解する方法です。触媒の働きにより、従来の燃焼法よりも低温(300~500℃)での処理が可能になり、エネルギー消費が少ないというメリットがあります。主に自動車排ガス処理装置などで使用されます。
蓄熱燃焼法
蓄熱燃焼法(RTO:Regenerative Thermal Oxidizer)は、燃焼によって発生する熱を再利用することで、高いエネルギー効率を実現する装置です。排ガス中の有機物を燃焼させ、その熱を蓄熱材に貯めて次回の燃焼に利用します。この方法により、燃料の使用量を抑え、運用コストを低減します。
4ステップで最適な装置がみつかる
How to choose
燃焼式排ガス処理装置の選び方
1.排ガス量と処理能力の見極め
燃焼式排ガス処理装置を選定する際には、排ガスの量と処理能力を正確に見積もることが重要です。過大な装置を選ぶと無駄なコストが発生し、過小な装置では処理が不十分になるリスクがあります。
2.省エネルギー性と効率性の考慮
省エネルギー性は、長期的なコスト削減に直結します。エネルギー効率の高い装置を選ぶことで、運用コストを抑えつつ、環境負荷を低減できます。
3.設置スペースとメンテナンスの容易さ
設置スペースの確保と、メンテナンスの容易さも選定時に重要な要素です。メンテナンスが容易な装置は、ダウンタイムを最小限に抑え、運用の安定性を高めます。
4.初期費用とランニングコスト
初期費用は導入時の大きな投資となりますが、ランニングコストも考慮する必要があります。エネルギー消費やメンテナンス費用など、長期的な視点でコストパフォーマンスを評価しましょう。
排ガス量とVOC濃度の関係
4ステップで見つかる!
燃焼式排ガス処理装置選び
簡単チャート
どの燃焼式排ガス処理が最適かこちらのフローチャートでわかります。
迷ったら、まずはこちらのフローチャートを使って簡単に確認してみましょう。
直接燃焼法
direct combustion method
直接燃焼法では、排ガスをそのまま燃焼炉に送り込み、高温で燃焼させて有害物質を無害化します。この方法はシンプルであり、設計や操作が比較的容易です。しかし、燃料消費が多く、燃焼温度の管理が必要です。
特 徴
- 適用範囲が極めて広く、ほとんどすべての臭気、有機溶剤ガスの処理が可能。
- 原理が単純であるため高い脱臭効率が得られ、脱臭効率の変動が少ない。
- 高温処理に起因する燃費の高さは、熱交換器を組み込むことで低減できる。
- 脱臭率の経年劣化が少ない。
- 燃焼温度が高く、窒素酸化物の排出を伴うため、これに対する対策が必要な場合がある。
脱臭力 | 大きさ | コスト (導入) |
コスト (運用) |
コスト (メンテナンス) |
---|---|---|---|---|
◎ | コンパクト | 安い | 高い | 普通 |
直接燃焼法 おすすめ3社
3 recommended companies
触媒燃焼法
Catalytic combustion method
触媒燃焼法は、触媒を利用して低温で燃焼を促進し、有害物質を分解する方法です。触媒の働きにより、従来の燃焼法よりも低温(300~500℃)での処理が可能になり、エネルギー消費が少ないというメリットがあります。主に自動車排ガス処理装置などで使用されます。
特 徴
- 触媒を用いた低温度の燃焼のため、窒素酸化物の発生が少なく、低NOx運転。
- 装置内の排ガス流路を負圧構造として、臭気のリークを防止。
- 装置が一体構造となっており、通貨抵抗が小さく消費電力を抑える設計。
- シリコン・粉塵・ミスト等の触媒毒を含む臭気、触媒の耐熱を超える高濃度の臭気は適さない。
- 触媒の定期的な洗浄・交換が必要。
脱臭力 | 大きさ | コスト (導入) |
コスト (運用) |
コスト (メンテナンス) |
---|---|---|---|---|
〇 | コンパクト | 普通 | 普通 | 普通 |
触媒燃焼法 おすすめ3社
3 recommended companies
蓄熱燃焼法
Heat storage combustion method
蓄熱燃焼法(RTO:Regenerative Thermal Oxidizer)は、燃焼によって発生する熱を再利用することで、高いエネルギー効率を実現する装置です。排ガス中の有機物を燃焼させ、その熱を蓄熱材に貯めて次回の燃焼に利用します。この方法により、燃料の使用量を抑え、運用コストを低減します。
特 徴
- 長時間・長期の連続運転に適しており、特に24時間稼働し続ける場合、燃料消費量が節約できる。
- 処理ガス濃度が一定であれば、その溶剤の持つ発熱量により燃料が不要になる場合がある。
- 蓄熱体を充填するため、一般的に設備重量が重くかつ大きくなる。
- 蓄熱体の昇温のため、開始時の立ち上げに長い時間を要する。
- シリコン・粉塵・ヤニ等を含む臭気は蓄熱体が詰まりやすい。
脱臭力 | 大きさ | コスト (導入) |
コスト (運用) |
コスト (メンテナンス) |
---|---|---|---|---|
〇 | 広い設置 スペースが 必要 |
高い | 安い | 高い |
蓄熱燃焼法 おすすめ3社
3 recommended companies
Recommended company
燃焼式排ガス処理装置
おすすめ会社7選
排ガス処理の専門メーカー
サンレー冷熱
(住友電工グループ)
サンレー冷熱は、80年以上の燃焼技術の歴史を持つ排ガス処理の専門メーカーです。
創業以来培ってきた専門知識を活かし、初期計画から保守管理までのトータルサポートを実現しています。
また、万全のメンテナンス体制を整えており、設備導入後も安心です。
導入事例
Introduction example
直接燃焼式脱臭装置
触媒燃焼式脱臭装置
引用元:サンレー冷熱株式会社
会社名 | サンレー冷熱株式会社 |
---|---|
本社所在地 | 〒573-1132 大阪府枚方市招提田近3丁目25番地 |
電話番号 | 072-856-3221 |
効果的な排ガス処理を実現
カンケンテクノ
カイケンテクノは、VOC(有機溶剤)を含む様々な排ガスに対して、製造ラインに最適な処理装置を提案しています。小風量から大風量まで幅広く対応し、効果的な排ガス処理を実現します。
導入事例
Introduction example
直接燃焼装置
触媒燃焼式脱臭装置
引用元:カンケンテクノ
会社名 | カンケンテクノ株式会社 |
---|---|
本社所在地 | 〒617-0833 京都府長岡京市神足太田30-2 |
電話番号 | 075-955-8825 |
独創技術を生み出す開発力・設計力
中外炉工業
1945年の創業以来、サーモテックの分野において、独創技術を生み出す技術立社として邁進してきました。
開発力・設計力こそが、同社の最大の強みです。
排ガス処理設備としては直熱式、蓄熱式に対応。長期安定稼動のためのメンテナンスも実施しています。
導入事例
Introduction example
直燃式(直接燃焼式)
低カロリーガス燃焼設備
低カロリーガスを燃料として熱回収する安全・確実な分解設備です。
オイルミスト・ダスト含有排ガス分解設備
オイルミストを完全燃焼しダストを捕集できる設備です。
塩素、フッ素含有排ガス・廃液燃焼設備
燃焼炉を含む全系内が負圧制御されており安全・確実な焼却設備です。
引用元:中外炉工業
会社名 | 中外炉工業株式会社 |
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本社所在地 | 〒541-0046 大阪市中央区平野町3丁目6番1号 |
電話番号 | 06-6221-1251 |
ユーザーの立場に立って対応
旭化成エンジニアリング
旭化成エンジニアリングは、エンジニアであると同時にユーザーの立場に立ち、
膨大な数の課題をこなしてきています。
同社の強みは、単なる技術力だけではなく、
ユーザーが本当に必要としているエンジニアリングを提供することです。
導入事例
Introduction example
触媒酸化技術を用いた臭気ガス処理
廃熱回収に対応した臭気ガス処理
引用元:旭化成エンジニアリング
会社名 | 旭化成エンジニアリング株式会社 |
---|---|
本社所在地 | 〒108-0075 東京都港区港南2丁目16番4号 品川グランドセントラルタワー16階 |
電話番号 | 03-6872-1300 |
Laws and regulations
排ガス処理の法規制について
大気汚染と悪臭問題は、都市化と工業化の進展に伴い、ますます深刻な課題となっています。これらの問題は人々の健康に深刻な影響を与え、環境全体にも悪影響を及ぼします。排ガス処理においては、国が定める法律が様々な規制の基準となっています。
ここでは、関連する「大気汚染防止法」と「悪臭防止法」についてご紹介します。
大気汚染防止法
Introduction example
大気汚染防止法は、大気および国民の健康や生活環境を保護するために、1968年に制定されました。工場や事業所などの固定発生源から排出される大気汚染物質に対して、物質や施設の種類および規模ごとに定められた排出基準を遵守する必要があります。
環境省のホームページによると、固定発生源から排出される物質として規制されているのは、ばい煙、揮発性有機化合物(VOC)、粉じん、および有害大気汚染物質の4種類です。
吸着式
一般排出基準、特別排出基準、上乗せ排出基準、総量規制基準の4つの基準に従って規制
揮発性有機化合物(VOC)
法律による排出規制と、事業者が自主的に行う排出抑制の取り組みを両立して実施
粉じん
人の健康に被害を生じるおそれがある物質を「特定粉じん」、それ以外の物質を「一般粉じん」と定めて規制
有害大気汚染物質
ばい煙と特定粉じんを除外した全248種類の物質が規定され、その中で健康リスクが高いと考えられる23物質が「優先取組物質」として定義
悪臭防止法
Offensive odor prevention method
悪臭防止法は、工場や事業所などの事業活動に伴って発生する悪臭を規制することで、生活環境を保全し、国民の健康を守ることを目的として、1971年に制定されました。
不快なにおいの原因となり、生活環境を損なうおそれのある特定悪臭物質と、人間の嗅覚によってにおいの程度を数値化した臭気指数が規制対象となっています。
出典元:環境省
Company list
燃焼式排ガス処理装置会社一覧
プラントエンジニアリングの
リーディングカンパニー
旭化成エンジニアリング
株式会社
東京都港区港南2丁目16番4号
品川グランドセントラルタワー16階
03-6872-1300
地球環境の未来を支える
環境機器の専門メーカー
近藤工業
株式会社
愛知県豊田市高丘新町天王
11番地
0565-52-2111
臭気の総合的対策に
対応可能な専門メーカー
株式会社
カルモア
東京都中央区新川
2-9-5
03-5540-5851
多彩な技術と最新鋭設備を
兼ね備えた企業
エア・ウォーター・メカトロニクス株式会社
神奈川県平塚市田村
3-3-32
0463-53-8300
100年企業を目指す環境機器専門企業
ミウラ化学装置
株式会社
大阪府堺市美原区木材通
2-2-1
072-362-8020
加熱設備の開発・設計製造・
メンテナンス企業
株式会社
エコム
愛知県浜松市浜名区平口
5277-1
053-585-6661
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