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排ガス処理装置パーフェクトガイド | おすすめ企業を紹介

排ガス処理装置コラム

蓄熱燃焼式排ガス処理装置とは?取り扱う企業を紹介

公開:2024.08.21 更新:2025.04.14
蓄熱燃焼式排ガス処理装置とは?取り扱う企業を紹介
引用元:フォトAC

蓄熱燃焼式排ガス処理装置(RTO)は、揮発性有機化合物(VOC)を高温で酸化分解し無害化する装置です。排ガスを予備加熱してから800~1,000℃で完全に酸化し、浄化されたガスの熱を再利用することで高いエネルギー効率を実現します。

VOCを98~99%の効率で分解し、省エネ性に優れています。しかし、広い設置スペースが必要で運転開始に時間がかかる点や、有機シリコンやタール分の処理には注意が必要です。そのため、事前処理や定期的なメンテナンスが重要です。

蓄熱燃焼式排ガス処理装置の仕組み

工場の外観
引用元:photo AC

蓄熱燃焼式排ガス処理装置(RTO)は、排ガスに含まれる揮発性有機化合物(VOC)を酸化分解することで無害化する装置です。

◇原理

基本原理は、酸化反応によって有機化合物を二酸化炭素と水に分解するというものです。まず、排ガスを燃焼室に送り込み、そこで800°Cから1,000°Cの高温に加熱します。

この高温環境で、排ガス中のVOCが酸化反応を起こし、無害な成分に変換されます。この工程により、VOCの98%以上が効率よく除去されるのが特徴です。

◇仕組み

蓄熱燃焼式排ガス処理装置は、燃焼プロセスと熱回収の2つの工程から構成されています。

まず、排ガスは装置内の蓄熱体に通され、その蓄熱体から予備加熱を受けます。予熱されたガスは次に燃焼室に入り、高温で完全に酸化されます。このとき生成された高温の浄化ガスは、再度蓄熱体を通過する際にその熱を蓄熱体に移し、次に処理されるガスの予熱に利用されます。

このサイクルを繰り返すことで、エネルギー効率を最大限に高め、燃料の使用量を抑えることができるため、RTOは長時間の連続運転が求められる環境に適しています。

蓄熱燃焼式排ガス処理装置は、排ガス処理のコストを抑えつつ高い処理効率を維持するため、多くの産業で使用されています。

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蓄熱燃焼式排ガス処理装置の特徴

工場の外観
引用元:photo AC

◇処理できるVOC

蓄熱燃焼式排ガス処理装置は、幅広い種類の揮発性有機化合物(VOC)を処理する能力があります。具体的には、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチルなどの芳香族炭化水素、ケトン類、エステル類、アルコール類が含まれます。
これらのVOCは、多くの産業プロセスにおいて排出され、環境汚染の原因となるため、適切な処理が必要です。

蓄熱燃焼式排ガス処理装置は、約98~99%の高効率でこれらのVOCを分解し、排出ガスを二酸化炭素と水に変換します。この高い処理効率により、装置はさまざまな産業分野での排ガス処理に適しています。

◇メリット

蓄熱燃焼式排ガス処理装置の最大のメリットは、高い熱回収率と燃料効率にあります。通常、熱回収率は85~95%に達し、これにより補助燃料の消費量が大幅に削減されます。

また、VOC濃度が1000ppm程度で自燃するため、燃料費の削減も期待できます。さらに、触媒を使用しないため、維持管理が容易で、触媒の交換コストやメンテナンスの手間が省けます。

◇デメリット

デメリットとしては、広い設置スペースが必要であり、装置の重量が重いため、設置に適した場所を確保する必要があります。

また、昇温に時間がかかり、運転開始までに時間がかかる点も考慮すべきです。特に、有機シリコン含有ガスには不向きであり、処理が困難な場合があるため、事前にガスの成分分析を行い、適切な対策を講じることが重要です。

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蓄熱燃焼式排ガス処理装置を設置する際の注意点

工場の外観
引用元:photo AC

蓄熱燃焼式排ガス処理装置を設置する際には、いくつかの重要な注意点があります。

◇タール分を含むガスの処理

タール分が多く含まれるガスが装置に流入すると、セラミックブロックの内部にタールが付着し、ブロックの閉塞を引き起こす可能性があります。これにより、排気ファンの消費電力が増加し、ランニングコストが高くなるリスクが生じます。

これを防ぐためには、装置の前段階でスクラバーなどの前処理装置を設置し、タール分を効果的に除去することが推奨されます。タール含有量が少ない場合でも、ベークアウト運転(空焼き運転)を行い、タール分を燃焼・除去することが有効です。

◇有機シリコンを含むガスの処理

有機シリコンが燃焼室内で燃焼すると、シリカが形成され、セラミックブロック内に付着する恐れがあります。シリカがブロック内に蓄積されると、装置の性能が低下し、最悪の場合、ブロックの交換が必要になることもあります。

有機シリコンがダスト状であれば、前処理装置での除去が可能ですが、ガス状の場合は除去が困難です。装置の長期運転を計画する際には、定期的なメンテナンスと適切なフィルタリング対策を講じることが重要です。

◇高温ガスの処理

自燃領域を超える高濃度のVOCをそのまま処理すると、燃焼室の温度が耐熱限界を超えてしまい、装置の損傷を招く可能性があります。このリスクを避けるためには、バイパス装置を利用して、排ガスの一部を直接煙突へ導くことで、燃焼室の温度を適切にコントロールする必要があります。

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蓄熱燃焼式排ガス処理装置を取り扱う企業を紹介

工場の外観
引用元:photo AC

蓄熱燃焼式排ガス処理装置を取り扱っている企業をご紹介します。

◇大気社

アドマットC

画像出典:大気社

大気社は、環境システム事業や塗装システム事業を通じて、国内外で幅広く活動している企業で、特に空調設備や塗装プラントの分野で高い評価を得ています。

環境保全のための技術開発にも力を入れており、その中でも「アドマットC」は、揮発性有機化合物(VOC)を効率的に除去する排ガス処理装置として知られています。繊維状活性炭を使用した吸着システムを採用しており、VOCを吸着・濃縮した後、酸化分解によって無害化します。

アドマットCの特徴は、活性炭の使用量が少なく、イニシャルコストとランニングコストを抑えながら高効率の排ガス処理を実現できる点です。さらに、装置全体がコンパクトに設計されており、設置スペースの制約がある現場でも導入が容易です。

◇新東工業

デオサーモETSシリーズ

画像出典:新東工業

新東工業は、ものづくりを支える技術の提供に注力しており、環境関連技術の分野でも先進的な取り組みを行っています。

特に注目されるのが「デオサーモETSシリーズ」で、これは大風量の排ガスを効率的に処理する蓄熱燃焼式排ガス処理装置です。ETSシリーズは、塗装ブースやフィルム製造工程などで発生するVOCを高温で燃焼分解し、無害化します。
処理風量に応じた複数のモデルがあり、最大で毎分500立方メートルの排ガスを処理することが可能です。

また、ETSシリーズは、排ガス中に含まれるタール分やシリカなどの難処理物質にも対応できるように設計されており、独自のベイクアウトシステムを搭載しています。装置内の蓄熱体に付着したタール分を自動的に燃焼除去することで、装置のメンテナンスを簡素化し、長期間にわたる安定運用を可能にします。

◇中外炉工業

回転式蓄熱排ガス処理装置(R-RTO)

画像出典:中外炉工業

中外炉工業は、熱処理技術において長年の実績を持つ企業であり、環境保全に向けた大気浄化設備の分野でも高い評価を得ています。

同社が提供する「回転式蓄熱排ガス処理装置(R-RTO)」は、特に高い省エネルギー性能と処理効率を兼ね備えたシステムとして注目されています。蓄熱室が6〜8室に分かれており、排ガスを連続的に上昇流と下降流に切り替えることで、効率的な熱交換と安定したガス処理を実現します。

R-RTOは、フィルム製造ラインや化学工場などの厳しい条件下でも高い処理能力を発揮し、VOCを800℃以上の高温で燃焼分解して無害化します。
また、処理後の排ガスの熱を再利用することで、燃料消費を大幅に抑え、ランニングコストの削減に寄与します。

◇近藤工業株式会社

蓄熱燃焼式排ガス処理装置
引用元:近藤工業株式会社

近藤工業は、地球環境の保護を企業使命とし、1973年という早い時期から環境機器分野に取り組んできた業界の先駆者です。特に注目されるのが、ドイツの世界的環境機器メーカーDürr社との技術提携により開発された「蓄熱燃焼式排ガス処理装置(RTO)」です。

高性能な脱臭処理とエネルギー効率の両立に成功し、環境対策の強化が求められる現代において、多くの導入実績を誇っています。この装置は、高濃度VOC(揮発性有機化合物)を効率的に分解し、熱回収率95%以上、VOC除去率99%以上という優れた性能を発揮します。

また、自己燃焼運転が可能なため、補助燃料の使用を最小限に抑えることができ、ランニングコストの削減にも大きく貢献します。

  • 熱回収率95%以上、VOC処理率99%以上の高性能設計
  • 自己燃焼システムにより燃料コストを低減
  • シンプル構造でメンテナンスが容易、ダウンタイムの最小化
  • コンパクトで省スペース設置が可能、既存工場への導入も柔軟
  • 圧力変動を±2.5mmW.C以内に抑え、安定した処理を実現
  • 食品・印刷・化学工業など多業種への納入実績が豊富

さらに、触媒酸化法や直接燃焼法を組み合わせた独自の技術力により、多様な排ガス成分への対応が可能。制御技術や安全設計にも配慮されており、信頼性と実用性の両面で非常に優れたRTOシステムです。

◇正英製作所

RTO装置
引用元:正英製作所

正英製作所は、工業炉や燃焼機器の分野で長年培ってきた専門技術を背景に、VOC処理装置でも高い実績を誇る企業です。提供されるRTO装置は、ロータリー式、2塔式、3塔式といった多彩な構成を用意し、あらゆる排ガス処理ニーズに柔軟に対応できる点が強みです。

特に大容量対応を重視しており、処理風量60〜1700Nm³/minという広いレンジをカバーしています。国内のみならず、東南アジア・北米など海外にも積極的に展開しており、グローバルな信頼性の高さがうかがえます。

  • 分解効率95〜99%、熱回収率95〜97%と業界最高水準
  • コンパクト設計により既存ラインへの導入も容易
  • 幅広い業種(塗装、食品、化学など)に対応可能
  • 豊富な納入実績と海外対応力を備える
  • 多重インターロックによる安全性の徹底確保
  • 多様なダクトレイアウトや燃焼条件への最適対応が可能

また、導入後のサポート体制も整っており、長期稼働を前提とした堅牢な設計が特徴です。操作性や安全性にも重点が置かれており、工場運営の安定化と効率向上に寄与する一台となっています。

◇株式会社KAJIWARA

KJ蓄熱式脱臭装置
引用元:株式会社KAJIWARA

KAJIWARAが提供する「KJ蓄熱式脱臭装置(RTO)」は、除去率99%以上という業界トップクラスの性能を誇り、特に高濃度VOC処理を必要とする現場で注目されています。装置の構成は三塔式を採用し、ガス流の最適切り替えによる連続安定運転を実現しています。

さらに、セラミック蓄熱体によって熱エネルギーを高効率で回収する設計により、燃料消費量を大幅に削減。エネルギーコストの抑制とCO₂排出の削減に直結するため、脱炭素社会の実現にも寄与します。

  • 三塔切替方式による効率的な熱回収とガス制御
  • クリーンベークアウトシステムにより臭気の排出を防止
  • 熱媒・蒸気・熱風など多様な熱回収先に対応可能
  • 低燃費運転によりCO₂排出量を抑制
  • 1,000Nm³/min以上の大風量にも対応可能なスケーラビリティ
  • アフターサポート体制が充実し、定期保守・点検も安心

KAJIWARAの装置は、炭素繊維加工や電子部材、印刷、塗装といった複雑な工程にも適応しており、多品種生産の現場にも柔軟に対応。長期使用を想定した設計思想が、多くのユーザーから高評価を得ています。

◇株式会社エア・ガシズ・テクノス

TRHシリーズ
引用元:株式会社エア・ガシズ・テクノス

株式会社エア・ガシズ・テクノスの「TRHシリーズ」は、特に省エネ性と安全性に優れた設計で注目されています。熱交換にはセラミック製の蓄熱体を採用し、低濃度のVOCガスでも安定して高効率に酸化分解を実現。

処理後は水蒸気とCO₂へと無害化され、NOxなどの二次汚染を起こさない点も大きな特長です。また、操作パネルにはグラフィックディスプレイを搭載し、誰でも直感的に運転状況を確認・制御できるインターフェースを採用しています。

ユーザビリティを追求した設計が、現場での運用負担を大きく軽減します。

  • 熱回収率95%以上、分解率99%以上の高性能
  • NOxフリーで環境にやさしい処理方式
  • 二重インターロックとバックアップ機器で安全対策も万全
  • 豊富な導入実績とアフターサービス体制を完備
  • 低濃度〜高濃度まで幅広い排ガス条件に対応
  • 自動制御・ビジュアル操作による使いやすさを追求

TRHシリーズは、省エネ性と安定稼働性のバランスに優れており、特に小規模から中規模の処理施設、また環境規制の厳しい施設への導入に適しています。

◇泉環境エンジニアリング株式会社

泉環境エンジニアリングは、ハニカム構造のセラミック蓄熱材を活用し、圧力損失を抑えつつ、高効率な排ガス処理を実現するRTOシステムを展開しています。高い密閉性を持つ切替ダンパや自動制御による定風量運転により、VOC濃度の変動にも安定対応できる点が魅力です。

また、同社ではバグフィルターやミスト除去装置、乾式集塵機などの周辺機器も豊富にラインアップしており、トータルでの排ガス処理ソリューションを提供できる強みを持ちます。

  • ハニカム構造でガスの均一流と省エネ運転を両立
  • 入口温度や濃度変動にも強い安定運転設計
  • バグフィルターや脱臭装置などとの複合設置が可能
  • 高シール性切替ダンパで漏れのない確実な処理
  • 操作盤は視覚的にわかりやすく、保守管理も効率的
  • 食品・化学・印刷など多業種での実績が豊富

高性能ながらもコンパクトな構造で、省スペース性と導入のしやすさも評価されています。設備全体の運用コスト削減や環境基準適合を目指す企業にとって、泉環境エンジニアリングのRTOは有力な選択肢となるでしょう。

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燃焼方式の排ガス処理装置

排ガス処理装置
引用元:サンレー冷熱株式会社

多様化する産業活動の中で、燃焼を活用した排ガス処理装置は依然として高いニーズを誇っています。ここでは、サンレー冷熱株式会社が提供する代表的な5種類の燃焼式排ガス処理装置について、用途や機能面から詳しくご紹介します。

◇アンモニア燃焼除害装置

アンモニア燃焼除害装置
引用元:サンレー冷熱株式会社

アンモニアを含む排ガスの無害化に最適な装置です。この装置は、主に半導体製造施設や研究施設から発生するアンモニアガスを、燃焼処理により分解・除去します。

サンレー冷熱の燃焼技術を活かし、低NOxかつ高効率の処理を実現しているのが特長です。

  • 高温燃焼と長時間滞留でアンモニアを完全酸化・還元分解
  • 排ガス集中処理にも対応可能なスケーラブルな設計
  • 自動制御化により省人化・安全性を確保
  • 乾式処理方式により、装置構成を簡素化
  • 省エネ設計・省スペース対応で屋内外の柔軟な設置が可能

アンモニア燃焼除害装置は、信頼性の高い処理性能とメンテナンス性に優れており、特に半導体など高精度産業において、安全性と効率性の両面から支持されています。

◇酸化エチレン燃焼除害装置

酸化エチレン燃焼除害装置
引用元:サンレー冷熱株式会社

酸化エチレン(EOG)を無害化する専用設計の装置です。酸化エチレンは化学・製薬・繊維工場などで使用される強力な殺菌・溶剤成分であり、有害性が高いため確実な処理が必要です。

この装置では、燃焼と触媒酸化を組み合わせ、効率よく無害化を実現します。

  • 十分な炉内温度と滞留時間により完全分解を実現
  • 触媒併用により高濃度EOGでも無害化可能
  • 排熱回収機構付きで省エネ運転に対応
  • 全自動制御で運転管理が容易、コンパクト設計で省スペース
  • 安全性を重視した窒素混入設計や非常時対応機能を搭載

酸化エチレン燃焼除害装置は、危険性の高いEOGを対象に、徹底した安全対策と高分解率を両立しており、化学系施設における環境負荷軽減に大きく貢献しています。

◇塩化メチル燃焼除害装置

塩化メチル燃焼除害装置
引用元:サンレー冷熱株式会社

塩化メチルを焼却し、ダイオキシン類の発生も抑制する高機能装置です。この装置は、850℃以上の高温処理と長時間滞留を通じて、VOC排出の中でも特に厄介な塩化メチルを安全に焼却・分解します。

また、排ガス中に含まれる塩酸などの副生成物も中和処理し、完全な無害化を実現します。

  • 高温・長時間滞留によりダイオキシンの発生を抑制
  • 焼却後に中和処理を実施し、塩酸ガスを除去
  • FRP構造や防爆扉など、腐食対策と安全対策を完備
  • コンパクトで自動運転可能な設計により管理工数を削減
  • PRTR法やVOC規制など法令対応に最適

塩化メチル燃焼除害装置は、化学業界で必須とされる高リスクガスの処理において、安全性・確実性・環境配慮の三拍子が揃った信頼性の高い設備です。

◇直接燃焼式脱臭装置

直接燃焼式脱臭装置
引用元:サンレー冷熱株式会社

汎用性に優れた、VOCや悪臭成分の処理に適した装置です。直接燃焼式脱臭装置は、さまざまな産業から発生する臭気やVOCを、シンプルかつ高効率に処理するために設計された設備です。

サンレー冷熱が長年にわたり蓄積してきた燃焼技術を基に開発されています。

  • 完全燃焼+乾式処理で二次公害の発生がない
  • 脱臭効率が高く, 幅広いガス成分に対応可能
  • 耐久性に優れた構造で長寿命・メンテナンスも容易
  • 排ガスの残熱を廃熱ボイラーやエアヒーターに再利用可能
  • 自動制御機能付きで安全性と省エネ性を両立

直接燃焼式脱臭装置は、し尿処理・食品・化学・塗装などあらゆる業種に適応可能であり、費用対効果に優れた排ガス処理ソリューションとして高い導入実績を誇ります。

◇余剰ガス燃焼装置

余剰ガス燃焼装置
引用元:サンレー冷熱株式会社

余剰ガスを安全・効率的に焼却する専用設備です。余剰ガス燃焼装置は、バイオガスやし尿処理などで発生する未利用ガスを、安全に焼却し、エネルギーの有効利用や大気汚染防止に寄与します。

自然通風方式と強制通風方式の2タイプを用意しており、処理量や設置環境に応じて柔軟に対応できます。

  • 高性能バーナにより燃焼安定性・吹き消え防止を実現
  • 寸法・構造・制御方式を自由設計可能なカスタム対応
  • 自動運転システムにより省人化を実現
  • 火傷防止や監視システムなど、安全性を徹底確保
  • 補助燃料の削減設計により省エネ性も強化

余剰ガス燃焼装置は、未活用ガスの安全処理と再エネ活用の両立を実現する装置であり、持続可能な社会の実現に向けた重要なインフラの一つとして注目されています。

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◇サンレー冷熱株式会社

サンレー冷熱株式会社
引用元:サンレー冷熱株式会社

まず注目したいのが、創業80年を超える実績を誇るサンレー冷熱株式会社です。大阪府枚方市を拠点とし、バーナー技術を基礎に独自の燃焼装置や排ガス処理機器の開発を手がけています。特に脱臭装置や燃焼除害装置においては、省エネ・省スペース・高耐久性を実現した製品群が特徴です。

また、設計から製造、据付、保守まで一貫対応できる体制を整えており、安心のサポート体制も顧客から高く評価されています。ISO9001・ISO14001を取得し、品質と環境の両面で高い基準を満たしている点も信頼性の証といえるでしょう。

会社名サンレー冷熱株式会社
所在地〒573-1132
大阪府枚方市招提田近3-25
電話番号072-856-3221
公式ホームページhttps://www.sunray-r.co.jp/environment/

同社は「クリーンな環境づくりに役立ち、安心を届ける」という経営理念を掲げ、環境対応型の製品開発と顧客ニーズに寄り添った提案力で、多くの企業から厚い信頼を集めています。

サンレー冷熱株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

サンレー冷熱は充実したメンテナンス体制とアフターサービスを提供

さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。

サンレー冷熱株式会社の公式ホームページはこちら

◇カンケンテクノ株式会社

カンケンテクノ株式会社
引用元:カンケンテクノ株式会社

続いてご紹介するのが、京都府長岡京市に本社を構えるカンケンテクノ株式会社です。同社は、大気環境保全装置の専門メーカーとして、特に半導体製造における排ガス除害装置の分野で強みを発揮しています。

熱酸化、スクラバ、電気式処理など多彩な技術を組み合わせた製品を展開し、環境負荷低減と効率性を両立した設計が特徴です。

製品開発から設計、製造、設置、アフターサービスに至るまでをすべて内製化している点が大きな魅力で、一貫した品質管理とスピーディーな対応が可能です。また、環境大臣賞や経産省によるグローバルニッチトップ企業認定など、多くの表彰実績があり、その技術力と信頼性の高さがうかがえます。

会社名カンケンテクノ株式会社
所在地〒617-0833
京都府長岡京市神足太田30-2
電話番号075-955-8823
公式ホームページhttps://www.kanken-techno.co.jp/

脱炭素社会に向けた取り組みやSDGsの実践にも積極的で、今後ますますその存在感を高めていく企業といえるでしょう。

カンケンテクノ株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

脱臭・VOC処理装置を製造するカンケンテクノ

◇株式会社三貴製作所

引用元:株式会社三貴製作所

最後に取り上げるのが、東京都練馬区に本社を置く株式会社三貴製作所です。昭和43年創業の同社は、小型スクラバー、ドラフトチャンバー、ケミカルファンといった環境改善機器の専門メーカーとして、長年にわたり多くの研究施設や工場から支持を得てきました。特徴的なのは、ユーザーの要望に応じた製品カスタマイズが柔軟に可能な点です。

1台からの少量生産にも対応し、テスト機の貸出など導入前の支援も充実しています。また、納入後のメンテナンス体制にも力を入れており、トータルサポートで長期運用を支える姿勢が際立っています。近年ではSDGsへの取り組みを強化し、持続可能な社会の実現に向けた製品開発にも注力中です。

会社名株式会社三貴製作所
所在地〒177-0035
東京都練馬区南田中5-9-13
電話番号080-6040-2770
公式ホームページhttps://www.sanki-s-s.jp/

製造メーカーならではの開発力と対応力を兼ね備えた、現場目線の頼れる企業といえるでしょう。

株式会社三貴製作所について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。

多彩な排ガス処理装置を提案できる三貴製作所の製品とサービス


蓄熱燃焼式排ガス処理装置(RTO)は、揮発性有機化合物(VOC)を高温で酸化分解し無害化する装置です。排ガスは予備加熱されてから燃焼室に入り、800~1,000℃で完全に酸化されます。浄化されたガスは再び蓄熱体を通り、次の排ガスの予熱に使われるため、高いエネルギー効率を実現します。

蓄熱燃焼式排ガス処理装置は、トルエンやキシレンなど多様なVOCを約98~99%の効率で分解し、省エネ性と燃料効率が高いのが特徴です。

一方、広い設置スペースが必要で、運転開始に時間がかかるほか、有機シリコンやタール分を含むガス処理には注意が必要です。これらを防ぐための事前処理や定期的なメンテナンスが推奨されます。