有害ガスと粉塵をまとめて除去!遠心分離式スクラバーのメリットと注意点

遠心分離技術は、回転運動で発生する遠心力を利用して成分を分離し、排ガス処理や食品加工、医療分野で活用されます。国内企業ではサンレー冷熱、クラボウ、駒沢工業が優れた実績を持ち、環境保護や効率向上に貢献しています。
目次
遠心分離の原理と遠心分離機

引用元:photo AC
遠心分離は回転運動で発生する遠心力を利用し、比重差に基づいて混合物の成分を分離する方法です。食品加工や化学、医療分野において重要な役割を果たします。特に排ガス処理においても効果を発揮します。
◇遠心分離の基本
遠心分離は、回転によって生じた遠心力を利用して、異なる比重を持つ成分を分離します。液体中の固体粒子や異なる密度の液体を効率的に分けることができます。食品加工や化学工業、医療分野ではこの方法が広く活用されています。
また、排ガス処理においても遠心分離の原理が応用されており、粉塵やミストの除去においても高い効果を示します。これにより環境保護や産業プロセスの向上にも寄与しています。
◇遠心分離機とは
遠心分離機は、回転体を高速で回転させ、混合物に強力な遠心力を加え、成分を比重に基づいて分離する装置です。この装置は固液分離、液液分離、固固分離など、さまざまな分離に対応できます。
工業分野では廃水処理や油水分離、化学物質の精製などに使用され、医療や研究分野では血液成分の分離やDNAの抽出にも利用されています。さらに、サイクロン式集塵機などの排ガス処理装置でも活用され、粉塵やミストの除去に効果を発揮します。
遠心分離の特性を活かしたサイクロン式スクラバーの特徴

引用元:photo AC
スクラバーは排ガス中の有害物質や粉塵を除去する装置で、湿式と乾式の2つの方式があります。湿式は水や薬液で洗浄し、乾式は吸着剤や触媒で化学的に除去します。両方式は、用途や処理対象に応じて使い分けられます。
◇スクラバーとは
スクラバーは、排ガス中の有害物質を取り除く装置で、湿式スクラバーと乾式スクラバーの2種類があります。湿式は水や薬液を使用してガスを洗浄し、粒子状物質やガス成分を除去します。特に酸性ガスの中和や有害物質の溶解処理に適しており、化学プラントや焼却施設で多く使用されています。
乾式スクラバーは吸着剤や触媒を用いてガス中の有害成分を化学的に除去します。フィルターや活性炭を利用し、酸性ガスや揮発性有機化合物の吸着・分解が可能です。湿式に比べ、排水処理が不要で導入が簡単な点がメリットです。
◇サイクロン式スクラバーの特徴
サイクロン式スクラバーは、遠心分離の原理を活用した湿式スクラバーで、排ガス中の粉塵やミストを効率的に除去します。排ガスは接線方向から装置内に導入され、旋回運動を通じて遠心力で粒子が外壁に押し付けられ、最終的に水と共に排出されます。
サイクロン式スクラバーは構造がシンプルでメンテナンスが容易で、圧力損失が低いのが特徴です。高温や腐食性ガスにも対応でき、金属精錬工場やセメント工場、化学プラントで広く使用されています。しかし、微細な粒子の除去効率が低いため、他の方式とのハイブリッドシステムが検討されることがあります。
遠心分離技術を活かした排ガス処理装置のメリットと注意点

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遠心分離を活用した排ガス処理装置は、排ガスの温度を下げる冷却効果が得られる点が大きな利点です。これにより後段の処理装置への負担が軽減され、全体的な効率向上が期待できます。また、装置のシンプルな構造により、設計・製造が容易でコスト削減にもつながります。
◇遠心分離の排ガス処理装置のメリット
遠心分離技術を利用した排ガス処理装置の最大のメリットは、排ガスの冷却効果です。排ガスと冷却水を接触させ、遠心分離によって粉塵やミストを分離するだけでなく、排ガスの温度も下げることができます。これにより、後段の処理装置にかかる負担を軽減し、設備全体の効率向上が図れます。
また、装置の構造がシンプルであるため設計や製造が容易で、導入コストを抑えることができます。さらに、メンテナンスがしやすく、部品交換や清掃が簡単に行えるため、運用コストの削減にも貢献します。様々な分野で導入され、設計を最適化できる点が魅力です。
◇遠心分離の排ガス処理装置の注意点
遠心分離装置を効果的に運用するためには、粉体のクリーニング対策が必要です。排ガス中に多量の粉塵が含まれている場合、装置内に粉体が堆積し、処理効率の低下や機器の故障を引き起こす恐れがあります。
定期的な清掃や自動クリーニング機能を備えたシステムを導入し、排ガスの成分や温度、湿度を事前に分析することが重要です。適切な装置選定が効率的な排ガス処理を実現するため、運用時には慎重に検討する必要があります。
国内で多くの実績を持つ排ガス処理装置メーカー
日本国内には、排ガス処理装置の分野で豊富な実績を持つメーカーが多数存在します。
以下に、特に注目すべき3社をご紹介します。
◇サンレー冷熱株式会社

サンレー冷熱株式会社は、創業80年を超える歴史を持ち、住友電工グループの一員として環境装置の開発・製造に取り組んでいます。
サンレー冷熱は、700基以上の排ガス処理装置や脱臭装置の納入実績を誇り、半導体、電子、石油化学、印刷、塗装、食品、し尿処理など多岐にわたる業界で採用されています。
会社名 | サンレー冷熱株式会社 |
所在地 | 〒573-1132 大阪府枚方市招提田近3-25 |
電話番号 | 072-856-3221 |
公式ホームページ | https://www.sunray-r.co.jp/ |
また、燃焼技術を基盤とした製品開発に強みを持ち、初期計画から保守管理まで一貫した技術サポートと万全のメンテナンス体制の提供が可能です。
サンレー冷熱株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼サンレー冷熱は充実したメンテナンス体制とアフターサービスを提供
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇クラボウ(倉敷紡績株式会社)

引用元:クラボウ(倉敷紡績株式会社)
クラボウのエンジニアリング部は、1970年から環境関連のトータルエンジニアリングを手掛けており、工場排ガスや排水、産業廃棄物の処理システムを数多く商品化しています。
クラボウは、湿式および乾式の排ガス処理装置を提供しており、特に自社工場での実証を基にしたシステム設計・製作・施工に強みを持っています。
会社名 | 倉敷紡績株式会社 |
所在地 | 〒541-8581 大阪市中央区久太郎町2-4-31 |
電話番号 | 06-6266-5111 |
公式ホームページ | https://www.kurabo.co.jp/ |
また、専属のメンテナンス部門を有し、納入後の保守・点検などのアフターサービス体制も充実しています。
クラボウ(倉敷紡績株式会社)について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼クラボウのトータルエンジニアリングとは?排ガス処理装置の特徴も解説
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇駒沢工業株式会社

引用元:駒沢工業株式会社
駒沢工業株式会社は、排ガス処理装置の設計・製作・施工を手掛ける専門メーカーです。
駒沢工業株式会社は、各種産業から排出される有害ガスや粉塵の処理に対応する装置を提供しており、顧客のニーズに合わせたカスタマイズ設計を行っています。
会社名 | 駒沢工業株式会社 |
所在地 | 〒144-0044 東京都大田区本羽田2丁目12−1 テクノWING 506 |
電話番号 | 03-5735-1131 |
公式ホームページ | http://www.komazawa-kogyo.co.jp/ |
また、最新の技術情報や製品情報を積極的に発信し、環境保全に貢献する製品づくりに注力しています。
駒沢工業株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼排ガス処理装置の設計からメンテナンスまで一括対応が可能な駒沢工業
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
遠心分離は、回転運動で発生する遠心力を利用して、比重差に基づいて混合物の成分を分離する方法で、食品加工、化学、医療など多様な分野で利用されています。特に排ガス処理にも応用され、粉塵やミストを効果的に除去します。遠心分離機は、回転体を高速で回転させ、混合物に強力な遠心力を加えて分離する装置で、固液分離や液液分離、固固分離に対応しています。サイクロン式スクラバーは、遠心分離を利用した湿式スクラバーで、排ガス中の粉塵やミストを効率的に除去します。
排ガス処理装置において遠心分離技術を活用すると、排ガスの冷却効果が得られ、後段の処理装置の負担が軽減され、全体的な効率向上が図れます。装置はシンプルでコスト削減に寄与し、メンテナンスも容易ですが、粉塵が多い場合は定期的な清掃や自動クリーニング機能が必要です。また、排ガスの成分や温度、湿度に応じた運用が重要です。