排ガス処理装置とは?仕組み・種類・選び方までわかりやすく解説

排ガス処理装置は、工場や発電所、研究施設などから排出されるガスに含まれる有害物質を除去・無害化し、大気汚染や悪臭などの環境リスクを抑えるために欠かせない重要な設備です。環境規制の強化やSDGs、ESG経営への関心が高まる中、法令対応のみならず企業の社会的責任(CSR)や地域との共生の観点からも、その導入と適切な運用が求められています。
本記事では、排ガス処理装置の役割や処理方式の違い、有害物質の種類、導入による効果やメリットについてわかりやすく解説しながら、装置選定のポイントやおすすめメーカーもご紹介します。排ガス処理の基本を押さえたい方にとって必見の内容です。
目次
排ガス処理装置とは?

引用元:フォトAC
排ガス処理装置とは、工場や発電所、化学プラントなどの産業施設から排出されるガスに含まれる有害物質を除去し、無害化するための設備です。
燃焼や化学反応、製造工程などで発生する排ガスには、人や環境に悪影響を与える物質が多く含まれており、これらを適切に処理することは現代の産業活動において不可欠となっています。
排ガス処理装置には、燃焼方式、触媒方式、吸着方式、スクラバー方式、濃縮方式、プラズマ方式などさまざまな技術があり、対象となるガス成分や濃度、風量、処理後の排出基準に応じて選定・組み合わせる必要があります。
◇排ガス処理とは?

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排ガス処理とは、産業活動の過程で発生する排ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)、揮発性有機化合物(VOC)、一酸化炭素(CO)、塩化水素(HCl)、アンモニア(NH₃)などの有害物質を取り除く工程の総称です。
これらの物質は、大気中に放出されると酸性雨や光化学スモッグ、悪臭、温室効果などの形で環境や人体に深刻な影響を及ぼす可能性があります。たとえば、VOCは光化学スモッグの原因物質となり、呼吸器疾患や目・喉への刺激を引き起こします。また、塩素系ガスや重金属蒸気などは、毒性が非常に強く、排出基準が厳格に定められています。
そのため、排ガス処理装置は、単なる設備ではなく、環境保護と人々の健康、安全な産業活動を守るための重要なインフラの一つといえます。
◇排ガス処理の重要性とは?

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排ガス処理の重要性は、次の3つの観点から明確です。
- 環境保全への貢献
排ガス中の有害成分を処理することで、大気汚染の原因となる物質の放出を抑え、酸性雨の防止やオゾン層の保護、生態系への影響軽減に貢献します。これは、地球温暖化や気候変動対策の一環としても極めて重要です。 - 人の健康と生活を守る
未処理の排ガスが原因で起こる呼吸器疾患、アレルギー、がんリスク、悪臭問題などを未然に防ぐことができます。特に都市部や住宅地に近い施設では、臭気や微粒子の拡散による住民への影響も大きな社会課題となっています。 - 法令遵守と企業の社会的責任(CSR)
日本国内では、大気汚染防止法、悪臭防止法、化審法、PRTR法などにより、排出基準や処理義務が明確に定められています。法令を遵守することは、企業にとっての最低限の責務であり、違反があれば操業停止や罰則、風評リスクに直結する場合もあります。
加えて、SDGs(持続可能な開発目標)やESG投資の観点からも、排ガス処理への積極的な取り組みは企業評価やブランド価値の向上につながります。
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◇排ガス処理装置の導入による効果とは?

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排ガス処理装置を適切に導入・運用することで、以下のような効果が期待できます。
- 法規制の確実なクリア
最新の装置は高い処理効率を持ち、自治体や国の排出基準を確実にクリアできます。 - 環境負荷の削減
処理後の排気が清浄であることで、地域住民や自然環境への負担を最小限に抑えることができます。 - 企業価値・信頼性の向上
環境対応を強化することは、取引先や株主、地域社会に対する誠実な姿勢として評価されます。 - 従業員の安全と職場環境の向上
装置によって臭気や有害ガスが除去されることで、作業環境が大きく改善され、従業員の健康と士気の向上にもつながります。
処理すべき物質の種類とは?

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工場や発電所、研究施設などから排出される排ガスには、目に見える煙や臭気だけでなく、人体や環境に悪影響を与えるさまざまな物質が含まれています。
これらの物質は性質や処理方法がそれぞれ異なり、適切に対処しなければ大気汚染や健康被害の原因となる可能性があります。
ここでは、排ガス処理で特に重要となる代表的な物質の種類とその影響、処理方法について分かりやすくご紹介します。
◇有害大気汚染物質

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硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、塩酸(HCl)、アンモニア(NH₃)などは、化学プラントや燃焼設備から多く排出される代表的な有害大気汚染物質です。
- 影響例:酸性雨、光化学スモッグ、植物の枯死、呼吸器系疾患
- 規制:大気汚染防止法の対象物質として、排出基準が厳しく定められています。
- 処理方法:洗浄塔(スクラバー)、触媒還元装置、燃焼装置などで除去が可能です。
◇VOC(揮発性有機化合物)

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VOC(Volatile Organic Compounds)とは、大気中で気化しやすい有機化学物質の総称で、塗装・印刷・接着などの工程で使用される溶剤に多く含まれます。代表的な物質にはトルエン、キシレン、ベンゼンなどがあります。
- 影響例:光化学スモッグ、シックハウス症候群、中枢神経系や肝臓への影響
- 処理方法:直接燃焼式脱臭装置、触媒燃焼装置、吸着脱着+燃焼装置などが有効です。
◇ミスト
ミストは、気体中に浮遊する非常に微細な液滴で、硫酸ミスト、油ミスト、化学薬液ミストなどが代表的です。排気冷却時の凝縮や薬液の噴霧処理中に発生します。
- 影響例:呼吸器への刺激、粘膜障害、光化学スモッグの原因
- 処理方法:ベンチュリースクラバー、フィルターユニット、電気集じん装置によって除去可能です。
◇白煙・紫煙
白煙は冷却された水蒸気が凝結したもので、無害なこともありますが、未処理の化学成分が混入している場合には有害です。
紫煙は、化学反応に由来する色付きの排気で、化学物質や酸化窒素などを含むことがあります。
- 処理方法:熱交換による再加熱、凝縮防止設計、化学的中和やフィルター除去などが効果的です。
◇臭気
工場や食品加工施設、し尿・汚泥処理場などから発生する臭気は、住民への苦情や事業活動への影響を引き起こす大きな課題です。
主な原因物質は硫化水素、アンモニア、メチルメルカプタン、VOC類などです。
- 規制:悪臭防止法により規制されており、環境基準が設けられています。
- 処理方法:燃焼式脱臭装置、触媒燃焼装置、プラズマ脱臭装置、吸着装置などが使用されます。
◇ばいじん・ダスト

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ばいじんやダストは、燃焼工程や原料の粉砕・搬送中に発生する固体粒子です。PM2.5のような微小粒子は肺や血管にまで達し、深刻な健康被害をもたらす可能性があります。
- 影響例:ぜんそく、肺疾患、大気汚染、視界不良
- 処理方法:バグフィルター、電気集じん機、サイクロン分離装置などを用いて確実に除去する必要があります。
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排ガスの処理方法とは?

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排ガス中には、VOC(揮発性有機化合物)や有害ガス、ばいじん、臭気など多種多様な物質が含まれており、それぞれに適した処理方法を選定する必要があります。
排ガス処理方法は、大きく分けて「燃焼方式」 「吸着方式」 「洗浄方式」などに分類され、対象とする汚染物質の性状や濃度、排気条件に応じて組み合わせて使用されることも一般的です。
ここでは、それぞれの処理方式の仕組みと特徴を詳しくご紹介します。
◇燃焼方式

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燃焼方式は、排ガスに含まれる有害成分を高温で酸化・分解することによって、二酸化炭素(CO₂)と水(H₂O)に変換し、無害化する方法です。
特にVOC、可燃性ガス、臭気ガスなどの処理に対して高い効果を発揮します。
主な方式と特徴
- 直接燃焼方式(フレア方式)
燃料バーナーによって排ガスを800~1000℃以上で加熱し、酸化燃焼させます。
処理効率が非常に高く、高濃度・大風量の排ガスに最適ですが、燃料コストがかかるため、廃熱回収との併用が推奨されます。 - 触媒燃焼方式
酸化触媒を用いて、300〜500℃程度の比較的低温でVOCなどを酸化処理します。
エネルギー消費を抑えられることが最大のメリットであり、小~中風量で処理対象が明確な現場に向いています。
ただし、触媒の劣化や被毒(触媒の機能低下)に注意が必要です。
燃焼方式のメリット
- 高い処理効率(99%以上)を実現可能
- ガスの成分変化に強く、安定した性能を維持
- 燃焼熱を熱風や温水として再利用でき、省エネにもつながる
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◇吸着方式

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吸着方式は、排ガス中の有害成分を物理的・化学的に吸着することにより除去する方法で、比較的低濃度・低温の排ガスに適しています。
主な吸着剤としては、活性炭、ゼオライト、シリカゲルなどが使用されます。
特徴と運用上のポイント
- 吸着装置内に配置された吸着剤に排ガスを通過させ、有害成分を捕集
- VOCや臭気成分に対して特に効果的
- 吸着剤の能力には限界があり、定期的な交換や**再生処理(加熱再生や蒸気再生など)**が必要です
吸着方式のメリットと課題
- 装置構造が比較的シンプルで、導入コスト・運用コストが抑えやすい
- 処理温度が低いため、省エネ運用が可能
- 再生装置を併設する場合、設備がやや複雑になる点に注意が必要
応用例
- 塗装ブース、印刷工場、製薬、接着剤製造、香料・化学品製造など
- 活性炭式脱臭装置、ロータリー濃縮装置(+燃焼処理)などで広く活用されています
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◇洗浄方式

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洗浄方式(湿式処理)は、排ガスを液体(主に水や薬液)と接触させて、有害成分を液中に吸収させて除去する方法です。
特に、硫黄酸化物(SOx)、塩酸ガス(HCl)、アンモニア(NH₃)など水溶性ガスの処理に適しています。
主な装置と仕組み
- ベンチュリースクラバー、充填塔スクラバー、スプレー式スクラバーなどが代表的
- 排ガスと液体を効率的に接触させ、化学反応や吸収作用により成分を除去します
- 洗浄液は循環使用可能で、ランニングコストも低減可能
洗浄方式のメリットと応用
- 多成分ガスに対しても同時処理が可能なため、複合臭気や腐食性ガスに適している
- 処理後の液体は中和・凝集・沈殿などの処理が必要(排水処理とセット)
- 工場の排気処理、し尿・下水処理場、化学反応工程などで使用されます
排ガス処理装置を導入する際のポイント

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排ガス処理装置の導入は、単なる設備購入ではなく、工場全体の環境対策や安全管理、運用効率に大きく関わる重要な経営判断です。特に燃焼式排ガス処理装置は、処理対象や条件により仕様が大きく異なるため、事前にさまざまな視点から検討を重ねることが必要です。
ここでは、導入前に確認すべき代表的なチェックポイントをご紹介します。
◇処理対象のガス成分と性質を把握する

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まず最も重要なのは、「何を処理するか」を正確に把握することです。排ガス中に含まれるVOC、アンモニア、硫黄酸化物、臭気成分などの種類や濃度、流量、温度、湿度、腐食性の有無を明らかにすることで、処理方式の選定や装置仕様が決まります。
燃焼方式を選ぶ際は、排ガスの可燃性や反応性の把握が不可欠です。導入前には、排ガスの分析データを取得しておくことが望まれます。
◇必要な処理能力と運転条件を確認する

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処理風量(Nm³/h)やガスの滞留時間、装置の連続運転・間欠運転など、実際の運用条件を想定することが重要です。排ガス処理装置は、処理能力に対して余裕を持たせて設計されるのが一般的で、稼働時間や生産工程の変動も考慮しておく必要があります。
小規模用途ならコンパクトなモデル、大風量処理が必要なら燃焼+濃縮などの複合システムも視野に入ります。
◇法令や地域の排出基準を確認する

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日本では大気汚染防止法や悪臭防止法、化学物質管理関連の法令があり、地域によってはそれ以上に厳しい条例が適用されるケースもあります。導入前には、設置予定地の管轄自治体に相談し、基準値や必要な届出を把握しておくことが大切です。
装置自体が法令に適合しているだけでなく、監視・記録装置の設置義務や、定期測定の対応可否も含めて確認しておくと安心です。
◇設置スペースと配管・配線条件を確認する

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装置のサイズだけでなく、設置時の搬入経路、メンテナンス用の作業空間、既存設備との接続可否などを確認する必要があります。屋内か屋外かによって防雨・防寒仕様の要否も変わります。
ダクトの取り回しや排気塔の設置位置、水や燃料、電源の取り込みルートなど、付帯工事の規模感も導入計画に影響するため、事前にレイアウト設計を進めておきましょう。
◇メンテナンス性とランニングコストを考慮する

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導入後の維持管理までを見据えることが、長期的なコスト管理に直結します。消耗品の交換頻度や価格、触媒や吸着剤の寿命、定期点検の手間、燃料や電力の消費量など、トータルでのランニングコストを見積もる必要があります。
また、自動制御機能や遠隔監視機能の有無、安全対策設計も確認しましょう。設備導入と同時に年間保守契約を締結することで、トラブル時の対応もスムーズになります。
◇サポート体制とメーカーの信頼性を確認する

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技術力や納入実績のあるメーカーかどうか、トラブル時に迅速な対応が可能か、地域にサービス拠点があるかなど、サポート体制は装置選定の大きな判断材料です。
メーカーが自社で設計・製造・アフターサービスまで一貫対応しているかどうかも、信頼性の指標になります。過去の導入事例や業種ごとの対応力も確認しておきましょう。
排ガス処理装置を取り扱う企業を紹介
燃焼式排ガス処理装置は、揮発性有機化合物(VOC)や悪臭成分などを高温で燃焼分解し、無害化するための装置です。化学プラント、半導体製造、塗装工場、し尿処理施設など、多くの分野で活用されています。
ここでは、燃焼式排ガス処理装置の製造・提供において信頼性の高い3社を取り上げ、それぞれの技術や製品の特長をご紹介します。
◇サンレー冷熱

サンレー冷熱は、住友電工グループの一員として、燃焼技術を基盤にした環境装置の開発と提供に注力しています。特に、燃焼式排ガス処理装置においては、独自のバーナ技術を活かし、さまざまな産業分野に対応する高効率なシステムを提供しています。
同社の排ガス処理装置は、バーナ技術を基にしたシステムで、燃焼方式や触媒方式、プラズマ方式といった多様な技術を組み合わせています。半導体や石油化学、食品工場など、多岐にわたる産業で排ガス処理が必要な場面に対応可能です。
会社名 | サンレー冷熱株式会社 |
所在地 | 〒573-1132 大阪府枚方市招提田近3-25 |
電話番号 | 072-856-3221 |
公式ホームページ | https://www.sunray-r.co.jp/environment/ |
サンレー冷熱の装置は、燃焼技術における80年以上の歴史と700基以上の導入実績を背景に、信頼性と安定性が高く評価されています。
さらに、設計から導入後のメンテナンスに至るまで、万全のサポート体制が整っており、長期的な運用においても安心して利用できる点が特徴です。
サンレー冷熱株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼サンレー冷熱は充実したメンテナンス体制とアフターサービスを提供
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇カンケンテクノ

カンケンテクノは、環境装置分野で革新的な技術を持つ企業で、特に燃焼式排ガス処理装置において豊富な製品ラインナップを誇ります。
同社は、VOC(揮発性有機化合物)や悪臭ガスの除害に特化した装置を提供しており、直接燃焼式や触媒燃焼式など、異なる処理方式に対応する製品を取り揃えています。
カンケンテクノの燃焼式排ガス処理装置は、ヒータ式高温炉を用いた熱酸化分解により、有害物質を効率的に分解し、無害化します。
会社名 | カンケンテクノ株式会社 |
所在地 | 〒617-0833 京都府長岡京市神足太田30-2 |
電話番号 | 075-955-8823 |
公式ホームページ | https://www.kanken-techno.co.jp/ |
NH3やH2などの高濃度ガスにも対応できる「KT1000MOC」シリーズは、MO-CVD装置で使用するガスの処理において高い評価を得ています。
この装置は、高温での処理が可能なため、難処理物質にも対応可能で、さらに省エネモードを標準装備しており、経済性と環境性能を両立させています。
カンケンテクノ株式会社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
◇大気社

引用元:大気社
大気社は、環境システム事業を中心に、多岐にわたる産業向けに排ガス処理装置を提供しています。
同社の「オドレット」シリーズは、直接燃焼式排ガス処理装置として、多くの工場や施設で使用されています。オドレットは、塗装プラントの運用で培われた経験を基に設計されており、有害ガスや悪臭成分を750℃以上の高温で酸化分解することで、効率的かつ安定した処理を実現します。
会社名 | 株式会社 大気社 |
所在地 | 〒160-6129 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー |
電話番号 | 03-3365-5320 |
公式ホームページ | https://www.taikisha.co.jp/ |
この装置は、熱交換器を備えており、燃焼エネルギーの再利用を可能にすることで、経済性を高めています。またオドレットは、自動運転が可能で保守管理が容易であるため、運用コストを抑えながら高い脱臭効率を維持できる点が評価されています。
株式会社 大気社について詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
排ガス処理装置は、工場や発電所などから発生する有害なガスを除去し、環境や人体への影響を防ぐための装置です。処理対象には、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、揮発性有機化合物(VOC)、アンモニアなどが含まれます。
これらの物質を適切に処理することで、大気汚染や酸性雨、光化学スモッグといった環境被害を防止できます。排ガス処理には、燃焼・吸着・洗浄などの多様な方式があり、ガスの性質や濃度に応じて使い分けられます。
排ガス処理の導入は、法令遵守や企業の社会的責任(CSR)対応に加え、作業環境の改善や企業価値の向上にも寄与します。選定の際には、ガス成分や設置条件、ランニングコスト、メンテナンス性など多角的な検討が重要です。