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排ガス処理装置パーフェクトガイド | おすすめ企業を紹介

排ガス処理装置コラム

排ガス処理装置の種類とは?特徴と取り扱っている企業を紹介

公開:2024.08.21 更新:2024.08.21
排ガス処理装置の種類とは?特徴と取り扱っている企業を紹介
引用元:フォトAC

排ガス処理装置は、工場や発電所から排出される二酸化硫黄や窒素酸化物などの有害物質を除去し、環境への悪影響を抑えるための設備です。燃焼式、湿式、乾式の3つの主要なタイプがあり、用途や条件に応じて使い分けられます。

燃焼式は高温でガスを無害化し、湿式は液体で有害物質を吸収、乾式は固体吸着剤で処理を行います。各方式は異なる特性を持ち、効率的に環境基準を満たす役割を果たします。

排ガス処理装置とは?

排ガス処理装置は、工場や発電所などの産業活動によって発生する排ガス中の有害物質を除去し、環境への悪影響を最小限に抑えるための重要な設備です。排ガスには、二酸化硫黄(SO2)や窒素酸化物(NOx)、揮発性有機化合物(VOC)などの有害物質が含まれており、これらを適切に処理することが法的にも求められています。

排ガス処理装置は、これらの有害物質を化学反応や吸着、燃焼などの方法で無害化し、環境基準を満たした形で大気中に放出します。環境保護の観点からも非常に重要な役割を担っており、企業にとっては持続可能な事業運営のために欠かせない設備です。

排ガス処理装置には、燃焼式、湿式、乾式などさまざまな種類があり、処理するガスの性質や排出条件に応じて適切な装置が選ばれます。それぞれの装置には特徴があり、例えば燃焼式は高温でガスを燃焼させることで有害物質を分解し、湿式は液体を使ってガス中の有害物質を吸収するなど、用途に応じて使い分けられています。

燃焼式排ガス処理装置とは?

工場

画像出典:フォトAC

燃焼式排ガス処理装置は、排ガス中の有害物質を高温で燃焼させ、無害化するための装置です。この方法は、特に高濃度の有害ガスを処理する際に有効であり、さまざまな業界で広く利用されています。

燃焼式排ガス処理装置には、直接燃焼式、触媒燃焼式、蓄熱燃焼式の3つの主要なタイプがあります。それぞれのタイプには独自の特徴があり、処理するガスの種類や処理能力に応じて選定されます。

◇直接燃焼式

直接燃焼式排ガス処理装置は、排ガスを直接燃焼炉に導入し、高温で燃焼させることで有害物質を分解する装置です。シンプルな構造であり、効率的にガスを処理できるのが特徴です。

この方法は、特に高濃度の有害ガスを効率よく処理できるため、産業用途で広く利用されています。ただし、高温で燃焼させるため、エネルギーコストがかかることや、二次汚染を防ぐための追加設備が必要になる場合があります。

◇触媒燃焼式

触媒燃焼式排ガス処理装置は、触媒を使用して燃焼温度を下げ、効率よく有害物質を分解する装置です。この方法は、直接燃焼式に比べて低温でガスを処理できるため、エネルギー消費を抑えることができます。

また、触媒によって有害物質が分解されるため、よりクリーンな排ガス処理が可能です。しかし、触媒の劣化が早い場合があり、定期的なメンテナンスが必要です。

◇蓄熱燃焼式

蓄熱燃焼式排ガス処理装置は、燃焼過程で発生した熱を回収し、次の燃焼工程で再利用することで、エネルギー効率を高める装置です。この方法は、エネルギーコストを削減し、持続可能な排ガス処理を実現するために非常に効果的です。

また、蓄熱による温度の安定化が可能となり、安定した排ガス処理を行うことができます。特に、省エネルギーが求められる現代の産業において、この装置の導入が進んでいます。

湿式排ガス処理装置とは?

湿式排ガス処理装置、または湿式スクラバーは、排ガスを液体(通常は水や薬液)を用いて処理する装置です。排ガス中の有害物質が液体と接触し、吸収されることで浄化される

この方式は、特に高湿度のガスや、特定の化学物質を含む排ガスを処理するのに適しています。湿式排ガス処理装置は、その高い処理能力と多様な用途から、多くの産業で使用されています。

◇充填塔式

充填塔式の湿式スクラバーは、塔内部に充填された特殊な素材に液体を流し、その中を通過する排ガスを浄化する装置です。この方式では、ガスと液体が広範囲に接触するため、効率的に有害物質を吸収できます。


特に、大規模な施設や高濃度の汚染物質を含む排ガス処理に効果的です。また、塔内部の充填材を工夫することで、処理能力をさらに向上させることが可能です。

◇無充填塔式

無充填塔式の湿式スクラバーは、充填材を使用せず、液体を霧状にしてガスと接触させることで有害物質を除去する方式です。この方法は、充填材の詰まりや汚れが発生しないため、メンテナンスが容易であり、安定した運用が可能です。

また、コンパクトな設計が可能であり、設置スペースが限られている場所でも導入しやすいという利点があります。無充填塔式のスクラバーは、小規模な設備や比較的低濃度の排ガス処理に適しています。

乾式排ガス処理装置とは?

乾式排ガス処理装置、または乾式スクラバーは、液体を使用せずに有害物質を除去する装置です。この方式は、粉体や固体吸着剤を用いて、ガス中の有害物質を吸着・除去します。

湿式スクラバーと比較して水を使用しないため、水処理が不要である点が大きな特徴です。また、乾式方式は特定の有害物質や高温の排ガスを効率的に処理するのに適しています。

乾式スクラバーは、排ガス中の硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)などを吸着剤により除去する際に使用されます。通常、吸着剤としては、石灰や活性炭などが用いられます。これらの吸着剤は、ガス中の有害物質と化学反応を起こし、固体として取り除かれます。

この方式は、水分が含まれたガスや高温ガスの処理に適しており、特に工業プロセスで広く採用されています。

乾式排ガス処理装置は、特に湿式処理が困難な環境や、水資源が限られている地域での使用に適しています。また、廃液処理が不要であるため、運用コストが低く抑えられる点も大きな利点です。さらに、乾式スクラバーは設置が比較的簡単で、既存の設備に追加する形で導入しやすいという特徴があります。

排ガス処理装置を扱う企業を紹介

排ガス処理装置の設計・製造を手がける企業は多岐にわたりますが、その中でも特に実績と技術力に定評のある企業をいくつか紹介します。これらの企業は、各種排ガス処理装置を開発し、産業界で幅広く利用されています。

◇サンレー冷熱(住友電工グループ)

サンレー冷熱は、住友電工グループの一員として、環境保護に寄与するさまざまな装置を提供しています。特に、排ガス処理装置においては、直接燃焼式や触媒燃焼式の脱臭装置を手がけており、高効率で安定した性能を誇ります。直接燃焼式脱臭装置は、燃焼炉で高温処理を行い、有害物質を無害化する技術で、特に高濃度の排ガス処理に適しています。

また、触媒燃焼式脱臭装置は、触媒を使用することで低温でも効率よく有害物質を分解でき、エネルギーコストの削減にも貢献します。これらの装置は、さまざまな業界で活用されており、高い評価を得ています。

◇中外炉工業

中外炉工業は、排ガス処理技術を中心に環境装置の製造を行っている企業です。同社は、特に低カロリーガス燃焼設備や蓄熱排ガス処理装置(Tw-RTO)など、高度な技術を持つ装置を提供しています。低カロリーガス燃焼設備は、燃料ガスのカロリーが低くても効率的に燃焼できるよう設計されており、エネルギーの有効利用が可能です。

また、蓄熱排ガス処理装置は、燃焼過程で発生した熱を蓄熱し、再利用することで、エネルギー効率を大幅に向上させることができます。これにより、企業はコスト削減と環境負荷の低減を両立させることができ、持続可能な事業運営に貢献しています。


排ガス処理装置は、工場や発電所などから排出される有害物質を除去し、環境への悪影響を軽減する重要な設備です。これには二酸化硫黄や窒素酸化物、揮発性有機化合物が含まれ、処理は法的にも求められています。装置には主に燃焼式、湿式、乾式があり、用途に応じて選ばれます。

燃焼式は高温でガスを無害化し、触媒を用いるタイプやエネルギーを再利用する蓄熱式もあります。湿式は液体で有害物質を吸収し、充填塔式や無充填塔式が代表的です。乾式は粉体や固体吸着剤を使い、水処理が不要で、特に水資源が限られる地域で有効です。これらの装置はそれぞれ特性があり、効率的に環境基準を満たす排ガス処理を実現します。